sp_timer.gif (15481 バイト)バネにつけた重りの運動


バネにつけた重りの運動を、打点タイマーを用いて測定し、重りの速度と加速度を実際に計算してみよう。
以下は測定結果の一例です。

目的

弦巻バネにつけた重りの運動を解析して、重りに及ぼすバネの力を調べる。

実験原理

重りをつけたバネを伸長させ、その位置から重りを放し、重りが引き戻されるまでの運動の軌跡を一定時間間隔(1/100秒)で打点タイマーを利用して記録する。各打点間隔をノギスで測定し、各時刻での重りの位置のデータ{TI.GIF (108 バイト),XI.GIF (110 バイト)}を得る。時刻TI.GIF (108 バイト)での重りの位置をXI.GIF (110 バイト)としたとき、時刻TI.GIF (108 バイト)での重りの平均速度VI.GIF (112 バイト)を次のように定める。

                VI_DEF.GIF (368 バイト)

同様に、時刻TI.GIF (108 バイト)での重りの平均加速度AI.GIF (114 バイト)を次のように定める。

                AI_DEF.GIF (371 バイト)

以上では、時刻TI.GIF (108 バイト)での速度と加速度をTI1.GIF (131 バイト)での位置および速度から求める方法を取った。

重りは2種の重さのものを使う。最初にバネを伸ばす長さx0は2種の重りについて同じにする。

実験結果

Table 1に同一のバネに、2種類の重り m1=0.506kg 及び m2=0.995kg を付けたときの位置、速度、加速度および外力の計算結果を表示した。さらにFig. 1-4にそれぞれの時間変化を図示した。
Table 1-1  2種の重りの位置、速度、加速度および、重りに作用する外力の時間変化
 
I.GIF (108 バイト)
 
m1 = 0.506 kg  m2=0.995kg            
  m1 m2 m1 m2 m1 m2 m1 m2 m1 m2
time [s] 位置 x1(t) [m] 位置 x2(t) [m] 変位
Δx1(t) [m]
変位
Δx2(t) [m]
速度
v1(t) [m/s]
速度
v2(t) [m/s]
加速度
a1(t) [m/s2]
加速度
a2(t) [m/s2]

f1(t) [N]

f2(t) [N]
0 0 0 0.00275 0.003 0.275 0.3 10 7 5.06 6.965
0.01 0.00275 0.003 0.00375 0.0037 0.375 0.37 11 8 5.566 7.96
0.02 0.0065 0.0067 0.00485 0.0045 0.485 0.45 13 8.5 6.578 8.4575
0.03 0.01135 0.0112 0.00615 0.00535 0.615 0.535 17.5 6.5 8.855 6.4675
0.04 0.0175 0.01655 0.0079 0.006 0.79 0.6 15 8 7.59 7.96
0.05 0.0254 0.02255 0.0094 0.0068 0.94 0.68 11 4 5.566 3.98
0.06 0.0348 0.02935 0.0105 0.0072 1.05 0.72 9.5 7 4.807 6.965
0.07 0.0453 0.03655 0.01145 0.0079 1.145 0.79 9.5 6.5 4.807 6.4675
0.08 0.05675 0.04445 0.0124 0.00855 1.24 0.855 11 7 5.566 6.965
0.09 0.06915 0.053 0.0135 0.00925 1.35 0.925 9.5 5 4.807 4.975
0.1 0.08265 0.06225 0.01445 0.00975 1.445 0.975 7.5 5 3.795 4.975
0.11 0.0971 0.072 0.0152 0.01025 1.52 1.025 8 4.5 4.048 4.4775
0.12 0.1123 0.08225 0.016 0.0107 1.6 1.07 5.5 5 2.783 4.975
0.13 0.1283 0.09295 0.01655 0.0112 1.655 1.12 6 4.5 3.036 4.4775
0.14 0.14485 0.10415 0.01715 0.01165 1.715 1.165 3 1.5 1.518 1.4925
0.15 0.162 0.1158 0.01745 0.0118 1.745 1.18 3.5 4.5 1.771 4.4775
0.16 0.17945 0.1276 0.0178 0.01225 1.78 1.225 3.5 3 1.771 2.985
0.17 0.19725 0.13985 0.01815 0.01255 1.815 1.255 -0.5 2.5 -0.253 2.4875
0.18 0.2154 0.1524 0.0181 0.0128 1.81 1.28 -3 2 -1.518 1.99
0.19 0.2335 0.1652 0.0178 0.013 1.78 1.3 -4.5 1 -2.277 0.995
0.2 0.2513 0.1782 0.01735 0.0131 1.735 1.31 -4 0 -2.024 0
0.21 0.26865 0.1913 0.01695 0.0131 1.695 1.31 -7.5 -0.5 -3.795 -0.4975
0.22 0.2856 0.2044 0.0162 0.01305 1.62 1.305 -7.5 0 -3.795 0
0.23 0.3018 0.21745 0.01545 0.01305 1.545 1.305 -4.5 -1 -2.277 -0.995
0.24 0.31725 0.2305 0.015 0.01295 1.5 1.295 -9.5 -1 -4.807 -0.995
0.25 0.33225 0.24345 0.01405 0.01285 1.405 1.285 -10.5 -1.5 -5.313 -1.4925
0.26 0.3463 0.2563 0.013 0.0127 1.3 1.27 -11 -2.5 -5.566 -2.4875
0.27 0.3593 0.269 0.0119 0.01245 1.19 1.245 -9.5 -2 -4.807 -1.99
0.28 0.3712 0.28145 0.01095 0.01225 1.095 1.225 -13.5 -2 -6.831 -1.99
0.29 0.38215 0.2937 0.0096 0.01205 0.96 1.205 -17 -3.5 -8.602 -3.4825
0.3 0.39175 0.30575 0.0079 0.0117 0.79 1.17   -4   -3.98
0.31 0.39965 0.31745   0.0113   1.13   -4   -3.98
0.32   0.32875   0.0109   1.09   -5.5   -5.4725
0.33   0.33965   0.01035   1.035   -4.5   -4.4775
0.34   0.35   0.0099   0.99   -6.5   -6.4675
0.35   0.3599   0.00925   0.925   -5.5   -5.4725
0.36   0.36915   0.0087   0.87   -5.5   -5.4725
0.37   0.37785   0.00815   0.815   -5   -4.975
0.38   0.386   0.00765   0.765   -7.5   -7.4625
0.39   0.39365   0.0069   0.69   -7   -6.965
0.4   0.40055   0.0062   0.62   -7.5   -7.4625
0.41   0.40675   0.00545   0.545   -8   -7.96
0.42   0.4122   0.00465   0.465   -7.5   -7.4625
0.43   0.41685   0.0039   0.39   -6.5   -6.4675
0.44   0.42075   0.00325   0.325   -9   -8.955
0.45   0.424   0.00235   0.235        
0.46   0.42635                
 
 

Fig. 1-1 重りの位置の時間変化

  各時刻での重りの位置{TI.GIF (108 バイト),XI.GIF (110 バイト)}を示す。時刻0はバネを伸ばした状態から重りを放し、ばねが縮み始めた任意の時刻である。位置の増加方向は、実際にはバネが縮む方向である。
   位置の変化は概ね三角関数的。

Z 速度の時間変化位置の時間変化

Fig. 1-2 重りの速度の時間変化

  各時刻での速度は、

VI_DEF.GIF (368 バイト)

によって求めた。バネが縮むと共に速度が増大し、最大値に達した後減少する。三角関数的変化である。
   重りをバネに付けて釣り下げると、重りに働く重力と、バネのフック力で引き戻す力とが釣り合う位置がある。重りをバネのフック力によって振動運動させると、この釣り合いの位置を通過するとき速度が最大になる。
   重りの速度最大となる位置は、重りm1及びm2共にx0=0.19m付近。(加速度0になる位置)
   この位置x0は重りに働く重力とバネの応力(フック力)との釣り合いの位置である。また、x0は初期のバネの伸長に等しい。

加速度の時間変化
Fig. 1-3 重りの加速度の時間変化

  各時刻での加速度は、

AI_DEF.GIF (371 バイト)

によって算出した。変位データの差分を取っているので、値がかなりばらついている。
   加速度は三角関数的に変動、速度が最大になる時刻付近で0を通過していることが見られる。即ち、速度最大の位置で加速度は0になり、その後正負が反転する。
   重りの質量が軽いほうが加速度の最大値は大きく、バネによって大きく運動変化させられていることが解る。

外力の時間変化

Fig. 1-3 重りに作用する外力(バネの力)の時間変化

  各時刻での力は、ニュートンの運動の第2法則から f = ma として計算した.
バネの力はバネの自然な長さからの変形(伸び,縮み)の大きさに比例する.重りの運動は重りの質量によって違いがあったが,バネの力をみると,どちらも同じ程度の変形であれば同じ大きさの力であることが測定から分かる.

ここでは,運動の測定から,その運動を支配する力を見てみた.