落差に比例して流れが起きる現象


まず上のアプレットを見て下さい。
左側の大きなタンクから、右側の小さなタンクにパイプを通じて水を流し込みます。

この時、パイプの中の流れは、左と右の水位の差に比例します。
流れを I 、左側の貯水槽の水位を V0、右側のタンクの時刻 t での水位を V(t) とおくと、

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と書ける。ここで R はパイプの水流に対する抵抗である。抵抗が小さいほど流れが大きい。

流れは、タンクの中に溜まった水量 Q の時間変化量に等しいことを思い出そう。

I_Q_T.GIF (391 バイト)

そして、溜まっている水量はタンクの容量 C と水位の指標 V(t) との積で表わされた。

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両辺の変化量を考えて、単位時間あたりの水量増加と水位増加とを対応させよう。

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これらを次のように組み合わせていこう。

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書き直すと、

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となる。この微分方程式を解いて、タンクの水位を時間の関数として表わすと、次のようになる。

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ここには指数関数が入ってきた。水位の差が大きいときは流れが速く、水が溜まってくると流れが小さくなる。これが指数関数で表わされたのだ。平衡状態に近づくにつれて変化が小さくなる。

すべての原因は、「流れが落差に比例する」ことであった。

水を電荷に置きかえれば、直流電源からコンデンサへの充電現象をこれで理解できる。
電源とコンデンサの極板との電位差に比例して電流が極板に流れ出す。

水を熱に置きかえれば、温度差のある物体間の熱伝達をこれで理解できる。

t = RC のとき、落差ははじめの0.632倍まで減少する(アプレットの中にピンクのラインで示してあるレベル)。ここまで落差が縮まるまでの時間 t = RC を緩和時間、RC回路の場合は回路の時定数と呼ばれる。