点電荷による電位


点電荷の場合を例にして、電位、電位差、ポテンシャルエネルギー、電場の関係を考えよう。
下の図では原点に正電荷が置かれ、テスト粒子を任意の位置に置いたときの運動の様子が表現してある。マウスクリックした位置から粒子を運動させられる。運動の原因は原点の正電荷が形成する電場である。
また、SHIFT+マウスドラッグで、任意の2点間で粒子を運動させることができる。この場合、マウスをはじめにクリックした位置が目的地になる。そこから垂直上方にマウスドラッグすると任意の電位差が設定できる。言い換えると出発地点を決められる。下方にドラッグすると粒子は動けない。
電位差と運動の関係、電位勾配(即ち電場の大きさ)と運動の関係を見てほしい。
最後に、テスト粒子の電荷量をスクロールバーで変えることが出来る。
黒の線は電位勾配を等電位面の分布で表わしたものだ。

正電荷をもつ点電荷からは、放射状に外向きの電場が生じる。原点に正電荷があり、周囲の空間に電場を作っているとしよう。

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この図の曲面は点電荷の周囲の電位分布を表わす。

この電場中に正電荷 q0 を持つテスト粒子を置くと、粒子は元の点電荷からの位置によって決まる静電気力にもとづくポテンシャルエネルギー U を得る。テスト粒子を位置AからBまで移動するとき、ポテンシャルエネルギーの変化は以下のように表現できる。

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AからBに移動したとき、テスト粒子が原点の正電荷から離れていくとしよう。テスト粒子は電場に駆動されて運動エネルギーが増す。その分ポテンシャルエネルギーは失われるので、ΔUは負の値になる。
  上の式の第2項は、テスト粒子のポテンシャルエネルギー変化をテスト粒子の電荷で割ったものである。これを電位差と呼ぶのだ。

つまり、電位というのは、静電気力にもとづくポテンシャルエネルギーに対応した量だ。ポテンシャルエネルギーはあくまでテスト粒子のもつ量である。しかしその原因は原点の正電荷である。そこで、ポテンシャルエネルギーをテスト粒子の電荷q0で割ることによって、テスト粒子の性質によらない、原点の電荷だけで決まる量を作った。それが「電位」である。

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等電位の点をつないだ「等高線」等電位面とは等高線で区切られる輪切りの面である。

上の式の第3項を見よう。これはもともと電気的ポテンシャルエネルギーを定義している項だ。つまり、力を距離で積分して仕事を求め、それにマイナスの符号をつけたものが、ポテンシャルエネルギーの差に等しいということだ。これを第2項と比べると、電位と電場との関係がわかる。この関係を書くと、例えば次のようになる。

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これは、電場のX軸方向のみについて表わしたもの。意味は何かと言うと、「電場とは、電位の空間的な勾配(傾き)の大きさを表わす」ということ。マイナスがついているのは、坂道を登るときは下る方向に力を受けるということと同じだ。
以上から点電荷の作る電位は次のように書ける。

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負の点電荷が作る電位の空間分布