かたちを科学しよう イベント ギャラリー アート&サイエンス かたちの世界 掲示板
かたちの世界

アフィン合同 

実際の形を比較する場合には、合同と相似を合わせても同型といえるものは私たちの身の周りでは非常に少ないのである。

このような、合同の概念を拡張した(緩めた)ものが「アフィン合同」であるという。

アフィン合同は、形を一様に平行移動、ずれ変形及び回転させてみてぴったり重なるかどうかを調べるものである。

身近にアフィン合同の概念を利用した例で、アフィン変換がよく用いられている。これは、画像処理ソフトウエアであり、コンピュータグラフィックスで図形を一様なずれ変形、回転、反転するときには、画像の画素の座標をアフィン変換して描画している。

このアフィン合同より数学的な面から見る手順は次のようなものである。

2つの図形A,Bを比較するとき、まず、一方の図形Aの各座標点に下述のアフィン変換(1次変換)をした座標点の集合を得る。次のこの集合が作る形A′と、もう一方の図形Bを比較してこれらが合同であるとき、もとの図形A,Bアフィン合同であるという。

図形Fの中の点pから図形F′の中の点f(p)への変換が次のように1次変換で表わせるとき、これをアフィン変換と呼ぶ。

ここでAは線形変換(1次変換)であり、Apにより図形は一様にずれ変形される。qは

で、図形を平行移動する部分である。

具体的に2次元の図形を考えてみよう。アフィン変換を具体的に直交座標系を用いて書くと次のようになる。2次元図形Fの中の点pの座標を(x,y)とし、これをアフィン変換した点f(p)の座標を(x′,y′)とおく。これらの座標は次のように書くことができる。

ここで、

である。点f(p)=(x′,y′)はアフィン変換によってできる図形F′を構成する点である。

例えば、@ a=d=1,b=c=0の場合はx軸とy軸方向にD_{x},D_{y}だけ平行移動する。

 

A a=S_{x},d=S_{y},b=c=D_{x}=D_{y}=0の場合はx座標とy座標の拡大・縮小で、拡大率はそれぞれS_{x},S_{y}である。

 

B a=d=cosθ,-b=c=sinθ,D_{x}=D_{y}=0の場合は座標を反時計回りに角度θだけ回転する。

 

C -a=d=1,b=c=D_{x}=D_{y}=0の場合は座標をx軸に関して反転する。

このような変換を組み合わせることで、図形を移動、ずれ変形、拡大縮小、回転、反転することができる。

次のページへ